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遺言書を作成する時の注意点 -その2-

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まずは事例です。

相続に関係する遺言書 事例3

私の夫は、多数の賃貸用不動産を所有しておりました。

先日夫が亡くなり、遺品の整理をしていた時、自筆証書遺言を見つけました。
裁判所で検認を行い、遺言書の内容を確認したところ、賃貸用不動産は子供達に、自宅は私に、
預貯金は均等に相続、遺言書に書かれていない財産・債務は全て妻である私に相続を承継させるというものでありました。

しかし、相続の登記を進めるなかで、問題が発生しました。
子供達が相続する賃貸用不動産には、家賃を滞納している人がおり、未収の家賃が発生しております。
その未収の家賃をまた、賃貸用不動産について修繕した借入金もあり、誰が相続するのか特に書かれておりませんでした。
この場合、遺言書では、記載のない財産や債務は全て私が相続、承継することになっております。
収入のない私が借入金を承継するのは返済することができず難しく、改めて遺産分割協議をすることになってしましました。

【ポイント】

  • 1.遺言書に不動産のみ相続させる旨の記載があり、借入金や未収の家賃などの記載はなかった

【解説】

父が書いた遺言書は、結果的には細かな財産や債務が抜け落ちておりました。
おそらく、賃貸用不動産の借入金は子供達が相続するのは当然と思っていたに違いありません。

でも、細かな指定が無いため、分割協議をすることになり、せっかく残した遺言書も意味がなくなってしましました。
遺言書を書く際は、専門家などに相談し、書くようにした方が宜しいかと思います。

続けて事例4です。
今度は、包括遺贈の事例です。

相続に関係する遺言書 事例4

私たちは4人家族です。
生前夫は、遺言書を残していると話しており、亡くなった後、書斎から自筆証書遺言が見つかりました。
裁判所で検認をしたところ遺産を1/3ずつ遺贈するというものでした。
財産も現金預金、不動産、投資信託などがあり、どのように分ければいいのか遺産分割協議で決めなければなりませんでした。

【ポイント】

  • 1.割合を指定した遺言書を書いておけば、遺産分割協議は必要ないと思っていた
  • 2.今回の包括遺贈と特定の財産を指定する特定遺贈の違いを知らなかったた

【解説】

遺言により無償で財産を渡すことを遺贈といいます。
遺贈には、一定の割合を示す包括遺贈と具体的に特定の財産を示す特定遺贈があります。
包括遺贈は、相続が発生した場合、個々の財産をどのように分割するか遺産分割協議により決めなければなりません。

遺産が現預金のみであれば、一定の割合で遺産分割できますが、
現預金や不動産など様々な財産がある場合、現預金の取得を相続人間で望めばトラブルのもとになってしまいます。
遺言書は何度も書き直すことができるので、特定遺贈で書き直された方が宜しいかと思います。

いかがだったでしょうか?
ご不明な点がございましたご連絡を頂ければと思います。

税理士 川里隆之

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